コケは原生林、雑草はサバンナ!
林道ツーリングにおける最大の発見、それはコケ(苔)の偉大さです。
普段、バイクで走っている時は滑るから危険としか認識していない路肩のコケですが、フィギュア目線で見ると、これ以上の素材はありません。
フサフサとしたスギゴケや、ビロードのようなハイゴケ。
彼らに1/30スケール程度の動物フィギュアを配置すると、コケの一本一本が、まるで太古のシダ植物や巨木に見えてくるのです。
例えば、岩場に張り付いたコケの上にヤドクガエルのガチャを置いてみてください。
その湿り気のある緑の質感は、どう見ても熱帯雨林の奥地そのもの。
また、少し乾いた砂利混じりの草むらは、ライオンやキリンが似合うサバンナに早変わりします。
枯れ草が一本あるだけで、それはフィギュアにとっては倒木であり、身を隠すブッシュになります。
この縮尺のバグを利用することで、自宅のテーブルの上では絶対に再現できない、圧倒的なリアリティと空気感を写真に封じ込めることができるのです。
「あ、この岩のくぼみ、最高の洞窟じゃん…」
そんな独り言を呟きながら、大の大人が道端でニヤニヤと石を積み上げている姿は、傍から見れば不審者かもしれません。
しかし、ファインダーの中に広がる小さな大自然を見れば、そんな羞恥心は一瞬で吹き飛びますよ。
防水フィギュアなら水たまりも最高のステージ
林道ライダーにとって、泥だらけの水たまりやぬかるみは、洗車の手間が増える厄介な存在でしかありません。
しかし、動物ガチャコレクターにとっては、そこはまたとない湖畔であり大河です。
特に最近の精巧な生き物系ガチャは、プラスチック(PVC)素材でできているため、水濡れなんてへっちゃら。
むしろ、濡れることで皮膚の艶めかしさが増し、生物としての生が宿ります。
濁った水たまりの淵に、カバやワニのフィギュアを半身だけ沈めてみてください。
泥水の濁りが、逆にアマゾン川のようなリアルな濁流を演出し、水面に映るフィギュアの影(リフレクション)が、写真に奥行きを与えます。
ポチャッと小石を投げ入れて波紋を作れば、今にも動き出しそうな迫力ある一枚の完成です。
雨上がりの林道なんて、宝の山ですよ。
タイヤの轍にできた水たまりが、彼らにとってはグランドキャニオンの谷底を流れる川になるんですから。
撮影後は、持参したタオルで優しく水分を拭き取ってあげてください。
泥汚れすらもウェザリングとして味方につける、それがフィールド撮影の醍醐味です。
泥だらけになれ!撮影時のポイントと注意点
まず、最も重要なのはアングル(視点の低さ)です。
立ったまま上から見下ろして撮ると、どうしても地面に置かれたオモチャ感が拭えません。
動物たちの目線、あるいはそれよりも低い位置までスマホやカメラを下げることが鉄則です。
撮影者である我々も、必然的に地面に寝そべったり、膝をつくため、汚れてもいい服装、あるいはカッパを着て挑むのが正解です。
そして光の読み方。
林道特有の木漏れ日は、天然のスポットライトです。
フィギュアの顔にちょうど光が当たる位置を探したり、逆光を利用してシルエットを強調したりすることで、神々しいまでのドラマが生まれます。
ただし、夢中になりすぎて周囲の安全確認を怠らないように。
熊やスズメバチといった本物の野生には十分注意し、他の通行車両の邪魔にならないスペースを確保してから没頭しましょう。
愛車で未舗装路を駆け抜け、気に入ったポイントで止まり、小さな相棒たちと冒険の記録を残す。
これぞ、バイクとガチャを愛する者にしか許されない、究極の休日です。

