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「お宝創庫」で見つけたレアフィギュア

電車と人のミニフィギュア

幹線道路沿いの看板に吸い寄せられて

週末のツーリング中、視界の隅に飛び込んでくるお宝創庫の派手な看板。
あの文字を見た瞬間、ライダーとしての目的地は絶景から在庫へと切り替わります。

秋葉原や中野といった都心の激戦区は、確かに品揃えは最強ですが、プロのバイヤーや海外のコレクターに狩り尽くされていて、相場通りの価格、あるいはプレ値がついていることがほとんど。

しかし、ロードサイドに展開する「お宝創庫」のような郊外型リサイクルショップは違います。
近所の子供が遊ばなくなったオモチャや、引越しで手放されたコレクションが、まさかの無差別級で放流されていることがあるのです。

店内に一歩足を踏み入れれば、古着やゲーム、家電が入り混じった独特の匂い。
整然と並べられたショーケースも魅力的ですが、私の目当てはそこではありません。

店の奥、あるいは通路の真ん中に鎮座するジャンクコーナーや投げ売りワゴンこそが、トレジャーハンターが挑むべき魔境なのです。

今日は、このカオスの海から、カタログ落ちした絶版のレアフィギュアを一本釣りする技術を語らせてください。

カゴ漁りの極意と指先のセンサー

「中古フィギュア詰め合わせ」「小物 1個100円」。
そんな札が貼られたワゴンの前では、プライドを捨てて漁師になる必要があります。

無造作に積み重ねられたビニール袋の山からお宝を見つけ出すには、パワーではなくテクニックが必要です。

まず、一番上の層を目視でスキャンしますが、めぼしい物は既に誰かに抜かれている可能性が高い。

勝負は底です。

商品を傷つけないように、両手を使って優しく、しかし大胆に下の層を掘り返していきます。

このとき、重要なのが指先のセンサー。
袋越しに伝わる形状だけで「最近のガチャ」「昔のボトルキャップフィギュア」と判別するのです。

そして、カゴの底から引っ張り出した袋の中に、10年前に発売され、今はプレミアがついている特撮ヒーローの怪人や、生産数が極端に少なかったアニメの限定カラー版を見つけた時の衝撃。

「なんでお前がこんな所に…!」

埃を被った袋の中で、まるで私に見つけられるのを待っていたかのように転がっている姿。
このレスキューの快感こそが、リサイクルショップ巡りの醍醐味なんですよ。

相場崩壊を見抜く「目利き」のスキル

なぜ、郊外店でお宝が見つかるのか。
それは、アルバイトのスタッフさんが必ずしもそのジャンルの専門家ではないからです。

箱付きの美品ならJANコードで相場を検索できますが、箱なしの裸フィギュアや、パーツが細かいガチャポン製品は、マニュアル通りに査定できないことが多いのです。

結果、本来ならネットオークションで数千円で取引されているレア物が、詳細不明・ジャンク扱いとして300円や500円の値札を貼られて吊るされていることがあります。

ここで試されるのが、コレクターとしての目利きです。

「このポーズは紛れもなく第3弾のシークレットだ」
「剣のパーツが欠品しているけど、手持ちのダブりで補完できるから買いだ」

スマホで検索する前に、自分の脳内データベースと照らし合わせ、0.5秒で価値を判断する。
このスピード感を持ってレジへ向かう時の、心臓の鼓動の高鳴りと言ったらありません。

ただし、古いフィギュアは、可塑剤が染み出して表面がベタベタになっている可塑剤移行が起きていることが多いです。
でも大丈夫、ほとんどは中性洗剤で優しく洗えば復活します。

手間をかけることで、安く手に入れたジャンク品が極上のコレクションに生まれ変わる過程もまた、愛おしい時間なのです。

バイク×郊外店が最強のソリューションである理由

こうしたお宝創庫めぐりにおいて、なぜバイクが最強の移動手段なのか。
答えはシンプルで、駐車場の利便性と機動力です。

ロードサイドの大型店は駐車場も広いですが、休日はファミリーカーで満車になりがち。
しかし、バイクなら駐輪スペースにサッと停めて、ヘルメットを持ったままスムーズに入店できます。

何より、郊外の店舗は駅から遠く、店舗間の距離も数キロ〜数十キロ離れているのがザラ。
電車や徒歩でのハシゴは不可能に近いですが、バイクなら国道を流しながら、次々にポイントを攻略できるのです。

「ラン&ガン」のスタイルで、1日に3店舗、4店舗と回遊し、それぞれの店で発掘した戦利品をシートバッグに詰め込んでいく。
夕暮れ時、パンパンに膨らんだバッグを背に帰路につく時の充実感は、普通のツーリングでは味わえません。

「今日は走ったな」というより「今日は狩ったな」という満足感。

もし、あなたがツーリングの目的地に迷っているなら、Googleマップでリサイクルショップと検索してみてください。
まだ見ぬお宝との出会いが待っているかもしれません。